即日発表 - 2021年02月18日
プレス連絡先:
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2021年、追憶の日
今週、フランクリン・ルーズベルト大統領が第二次世界大戦中の日系アメリカ人の強制収容につながった大統領令9066号を発令してから79年目の節目の日を迎えました。先祖が誰であるかというだけの理由で、コミュニティや学校、ビジネス、家から引き剥がされ、有刺鉄線の中で四年間の歳月を耐えた私たちにとって、この日は恐怖ととまどいと悲しみの記憶に満ちています。当時、私はサンノゼに暮らす少年でした。友人や近隣の人々と共に、私の家族が慣れ親しんだものから無理やり追い出され、ワイオミング州の荒涼とした強制収容所で四年間を過ごすことになった時、私の少年時代は壊滅的な打撃を受けました。約束されていたはずのアメリカの理想の欠如に直面せざるを得なかったのです。それはまた、こうしたアメリカの約束に対して自分の役割を果たしたいという願いの原動力となり、その後数十年にわたり、地方、州、連邦政府で公務に従事してきました。
また今日、アメリカで新型コロナウイルスとの闘いが始まってからおよそ一年を迎えます。昨年、このウイルスの感染拡大はパニックや恐怖、不確かさを引き起こしました。約八十年前に私の家族やコミュニティにおそいかかったものと同じ力学が、今、アジア系アメリカ人コミュニティを脅かしています。アジア系アメリカ人、特に年長者は恐ろしい暴力にさらされ、ビジネスや大切なランドマークが破壊されています。誰しもがウイルスに感染する可能性があるにもかかわらず、ウイルスとアジア系を結びつける煽り文句によって、ウイルスの蔓延はアジア系のせいだと非難する人もいます。こうした人種差別的な思考は危険であり、命に関わるものです。こうした考えが戦時中に日系アメリカ人を強制収容するよう求める声をあおり、現在の暴力の連鎖を引き起こしています。私たちはこれらの暴力行為を強く非難し、私たちのリーダーに対して、コミュニティを守り、暴力行為を助長している人種差別的な責任転嫁を糾弾する行動を迅速に取るよう求めます。
私たちはルーズベルト大統領によって行政命令が署名された日とそれに続いて起きたことを忘れるわけにはいかないのです。極めて重大な不正に耐えた人々に敬意を払うだけではなく、民主主義の基盤である正義と公正さを保つという素晴らしい理想に対して責任を追い続けられるよう私たちがもっと力を尽くしていくために。私たちは、自身のコミュニティがかつて経験したのと同じ不正にさらされている人々と共にあるということを、この追憶の日に改めて約束します。
ノーマン・ミネタ
元運輸長官・商務長官
全米日系人博物館 理事長