即日発表 - 2022年08月25日

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JANM

ウィリアム・T・フジオカを全米日系人博物館の理事長に任命


headshot photo of Bill Fujioka
Courtesy of Bill Fujioka.

全米日系人博物館(JANM、ロサンゼルス)は、このたび理事長にウィリアム(ビル)・T・フジオカが任命されたことを発表しました。

日系三世のフジオカは、1970年代前半、カリフォルニア大学サンタクルーズ校に在学中、サンタクルーズ郡で、44年にわたる公共セクターにおけるキャリアを始めました。1974年に大学を卒業した後はロサンゼルス市警察でインターンをしました。1978年まで市に勤めた後、19年にわたってロサンゼルス郡の5部門で経営、管理職を務めました。1999年には有色人種として初めて市の行政官に任命。2007年2月にいったんリタイアしましたが、その年の7月にはロサンゼルス郡の最高経営責任者(CEO)として仕事に復帰しました。有色人種として初めて郡政府のトップの座を占めたのです。同郡の37の部局のうち30の部局を管理し、270億ドルの予算を監督したフジオカは、管理委員会と連携して当時の大不況を乗り切りました。そして、2014年11月30日にリタイアしました。

ビルの父方の祖父であるフレッド・ジロー・フジオカは、ロサンゼルスのリトル東京のコミュニティーで著名なパイオニアでした。第二次世界大戦前、彼はアメリカ西部で最大のオールズモビルの販売店を経営し、日系人の農家やビジネスオーナー、家族向けに車、トラック、トラクターを販売していました。しかし第二次世界大戦が始まると、彼は不当に戦犯として扱われ、全てを失いました。

アメリカが戦争に突入した時、ビルの父親はカリフォルニア大学バークレー校の1年生でした。彼は1942年4月1日にアメリカ陸軍に入隊し、第442連隊戦闘団の砲兵中隊として従軍しました。勲章を受章した退役軍人として帰国後、ビルの母、リンダと結婚しました。

リンダ・フジオカは、JANMの最初の資金調達活動に参加し、また長年、ボランティア/展示ガイドを務めてきました。2人の息子を育てながら生花店で働き、その後教師補助員として働きました。40歳代で復学し、カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校で学士号と教員免許を取得。ロサンゼルス統一学校区で17年間フルタイムで教鞭をとり、80歳代後半まで代用教員として活躍しました。彼女は多くの若者の生活に良い影響を与え、人助けに対する自身の情熱を2人の息子にも植え付けました。

ビルはダーリーン・クバと結婚し、ジェイソンという息子がいます。またビルの兄のフレッドは最近、ロサンゼルス郡高等裁判所の判事を退官したばかりです。

理事長職はこれまで故ノーマン・Y・ミネタ長官が務めてきました。ミネタ長官は、並外れたリーダーであり、友人であり、2015年から2022年まで当館の理事長を務めました。ミネタ長官は、1988年から1995年までボード・オブ・ガバナーズの一員であり、2010年から2015年までボード・オブ・ガバナーズの委員長を務めました。1996年からはボード・オブ・トラスティーズの一員でした。彼は2022年5月3日(火)、メリーランド州エッジウォーターの自宅で逝去されました。ノームの卓越したリーダーシップを称え、当館の名誉退職理事長に任命されました。

「ノーム・ミネタ長官の後任としてJANMの理事長を務めることは、光栄なことです。ミネタ長官は社会正義の強力な擁護者であり、この重要な取り組みを継続することが私の目標です。 JANMのミッションは、日系アメリカ人コミュニティーの物語、闘い、功績を保存していくことです。また、アジア系に対するヘイトに限らず、さまざまな人種、肌の色、信条、宗教、性的指向などをもとにした、全てのコミュニティーに向けられたあらゆる形のヘイトに対して、強い声を上げ、支持を表明することも私たちの責任です。当館は、社会的正義と全ての人の公正さのために、これからも努力を続けていきます。また、アン・バロウズやJANMの素晴らしいスタッフの皆さんと一緒に仕事ができることを大変光栄に思っています」とフジオカは話しています。

「ビルは、郡や市といった公共セクターにおけるリーダーシップと、卓越したプロフェッショナル経験を理事長としての役割に生かしてくれるはずです。彼はJANMのミッションと、地元また全米でJANMの存在感を高めていくことの重要性に深く関与してくれる真の先見者でもあります。彼の他者との協働を尊重する精神、思慮に富んだ助言、そして尽きることのないエネルギーは、当館の核となるミッションを推し進め、全ての人にとってのより公正な未来に向けて活動を続けていく上でとても価値あるものとなるはずです。ビルのような優秀なリーダーが、ノームの跡を継いでくれることを光栄なことであり、今後彼と共に働いていけることを喜ばしく思っています」とアン・バロウズJANM館長兼CEO。


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全米日系人博物館(JANM)について

1985 年の設立より、JANM は日系アメリカ人の経験を共有することによって、アメリカの民族的・文化的多様性への理解と認識を深めています。ロサンゼルスのダウンタウン、歴史あるリトルトーキョー地区に位置する JANM は、伝統的な博物館のカテゴリーを超えたハイブリッドな施設で、日系アメリカ人の声を伝えるとともに、あらゆる人が自分たちのヘリテージや文化を探求できる場を提供することを目指しています。1992年の一般公開以来、JANM は 70 展以上の展覧会を開催し、そのうち 17 展はアメリカのスミソニアン博物館やエリス島移民博物館をはじめ、日本や南米の主要な博物館など世界各地を巡回しました。当館についての詳細は janm.org をご覧いただくか、ソーシャルメディア@jamuseum でフォローしてください。