即日発表 - 2021年06月17日

プレス連絡先:

Masako Miki - mmiki@janm.org - 213-830-5636

JANM

360度ビデオやハヤミのアート作品、日記、手紙を展示する「粉々になった生:スタンリー・ハヤミの日記と手紙」展を開催


全米日系人博物館(JANM)は、第二次世界大戦中に米国によって強制収容された日系人の一人であったロサンゼルスのティーンエイジャーの手紙やアート作品、手紙を新たな形でよみがえらせた展覧会を7月9日(金)から開催します。

粉々になった生:スタンリー・ハヤミの日記と手紙」展はワイオミング州のハートマウンテン強制収容所での若い青年の生活と、第442連隊戦闘団に従軍したハヤミの手紙に焦点を当てたものです。この日系人隔離部隊はその規模と従軍期間においてアメリカ史上最も多くの勲章に輝いた部隊です。

この展覧会の目玉の一つは、イマーシブな360度ビデオで、スマートフォンやその他のモバイル機器でご覧いただけます。また同展ではハヤミのアート作品、日記、手紙の実物なども展示します。作品や日記、手紙は全て彼のご家族からJANMに寄贈されたものです。観覧には当館ウェブサイトjanm.org/ja/visitより日時指定チケットの事前予約が必要です。

このイマーシブ展覧会経験は、バーチャルリアリティ、拡張現実、複合現実のプロデューサーであるエンブレマティック社のノニー・デ・ラ・ペニャと、シャロン・ヤマトが、全米日系人博物館と共同で制作したものです。この作品は2021年のトライベッカ映画祭で6月9日、プレミア上映を行いました。

「スタンリー・ハヤミの文章とアートに命を吹き込んだこのイマーシブ・エクスペリエンスを通じて、より多くのアメリカ人が戦時下のヒステリーと日系人に対する差別がもたらした悲劇的な結果について知ることができます。ハヤミの短い人生の心を打つ物語は、民主主義と公民権のもろさについての警告です。JANMは一見偶然起きたように見える不幸な出来事が、新たな人種差別の始まりとなるのを何度も目撃してきました」と全米日系人博物館の副館長(プログラム担当)兼アートディレクターのクレメント・ハナミは話します。

ハヤミはロサンゼルスのごく普通のアメリカ人ティーンエイジャーで、学校の様子やアーティストや作家になる夢を日記に綴っていました。しかし時は1942年、彼は家族と共にワイオミング州のハートマウンテン強制収容所に送られるのです。第二次世界大戦のヒステリーによって、12万人以上の日系人が人里離れた場所に作られたアメリカの強制収容所に送られました。その多くはアメリカ市民であったのです。

ハヤミが記した言葉やスケッチは、まるで窓のように彼の日常生活や感情を切り取っています。その中でハヤミは家族の収容や徴兵、国のために戦うことの意義について赤裸々に語っています。1944年、ハヤミはアメリカ陸軍の第442連隊戦闘団に徴兵されました。ハヤミが家族に送った手紙には、ヨーロッパ戦線での苦難を打ち明けてはいるものの、両親を心配させないよう努めて明るいトーンで綴られています。

「粉々になった生:スタンリー・ハヤミの日記と手紙」展は下記のプログラムから支援を受けて開催します。

  • U.S. Department of the Interior, National Park Service, Japanese American Confinement Sites Grant Program 
  • The California Civil Liberties Public Education Program 

また下記の組織からも支援を得ています。

  • The Takahashi Foundation
  • Department of Cultural Affairs, Los Angeles
  • California Humanities
  • Pasadena Arts Alliance

メディアスポンサーは羅府新報です。 

 

6月15日のカリフォルニア州の規制緩和を受けて、JANMは6月22日より開館時間を延長し、訪問ポリシーを変更いたします。

  • 新たな開館時間は火曜日〜日曜日:午前11時〜午後5時(PDT)です。
  • 2歳以下のお子さんを除き、COVID-19ワクチン未接種の方は館内では常時フェイスマスクを着用してください。
  • 入館には時間指定チケットの事前予約が必要です。入館料は大人16ドル、シニア、学生、子ども7ドル、5歳以下無料です。JANM会員は入館無料で事前予約をしていただく必要はありません。
  • 期間限定で木曜日は入館無料です。事前予約チケットは必要ありません。
  • JANMはブルー・スター・ミュージアムズ・プログラムに参加しています。レイバーデー(2021年9月6日)まで現役の軍関係者とそのご家族5人まで入館料が無料となります。
  • 荷物ロッカーは現在使用できません。ジャケットやその他の衣類、バッグなどのお預かりもいたしておりません。
  • JANMストアの実店舗は一時休店しておりますが、オンラインサイトにてご注文を承っています。
  • ヒラサキ・ナショナル・リソース・センター(HNRC)は一時閉室中です。

全米日系人博物館は、パンデミックによる臨時休館中に新たに始めたり、アップグレードしたオンラインイベントやオンラインツアーを継続しています。

  • バーチャル訪問 – 生徒や学生、また一般の方に向けたカスタマイズしたオンラインツアーを行なっています。ぜひご予約ください。
  • オンラインでプログラムやイベントをお楽しみください。講演やアートワークショップ、映画上映、パフォーマンスなどさまざまなプログラムを実施しています。
  • 当館で過去に開催したさまざまなイベントの映像をご覧いただけます
     


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1985年の設立より、全米日系人博物館(JANM)は日系アメリカ人の経験を共有することによって、アメリカの民族的・文化的多様性への理解と認識を深めています。ロサンゼルスのダウンタウン、歴史あるリトルトーキョー地区に位置するJANMは、伝統的な博物館のカテゴリーを超えたハイブリッドな施設で、日系アメリカ人の声を伝えるとともに、あらゆる人が自分たちのヘリテージや文化を探求できる場を提供することを目指しています。1992年の一般公開以来、JANMは70展以上の展覧会を開催し、そのうち17展はアメリカのスミソニアン博物館やエリス島移民博物館をはじめ、日本や南米の主要な博物館など世界各地を巡回しました。当館についての詳細はjanm.orgをご覧いただくか、ソーシャルメディア@jamuseumでフォローしてください。

 

 

black and white logo of hand with "EMBLEMATIC" written underneath

「バーチャルリアリティのゴッドマザー」と呼ばれる、エムブレマティック・グループ代表、ノニー・デ・ラ・ペニャは、フィクションであれ事実をもとにしたものであれ、視聴者に強烈な共感を届けられるよう最先端のテクノロジーを駆使してストーリーを伝えています。彼女は、2012年のサンダンス映画祭でプレミア上映された史上初のVRドキュメンタリー『ロサンゼルスの飢え』で、現在イマーシブ・ジャーナリズムの分野の一つとして知られている歩行型バーチャルリアリティの先駆者となりました。さらに、2010年にアメリカとメキシコの国境で移民のアナスタシオ・ヘルナンデス・ロハスが国境警備隊に殺害された現場に視聴者を立たせるというイマーシブ・ドキュメンタリー・エクスペリエンス『力の使用』は、2014年のトライベッカ映画祭で上映された史上初のバーチャルリアリティ作品となりました。
メディア・コンタクト: Dan Brower, dan@emblematicgroup.com, 262-325-1124

シャロン・ヤマトは、脚本家/映画監督であり、『屈辱から:ミチ・ニシウラ・ウェグリン』、第二次世界大戦に従軍したスタンリー・ハヤミの日記と手紙をもとにした『永遠の中のゆらぎ』やハートマウンテンの強制収容所のバラックに何が起きたかを描いた『移動する壁:アメリカの強制収容所のバラックを保存する』の脚本、制作、監督を務めたほか、全米日系人博物館の創設館長であるブルース・T・カジの回想録『ジャイブ・ボンバー:センチメンタルな旅』の共著者でもあります。現在は、第二次世界大戦中に国籍を放棄した5,000人以上の日系人の米国市民権回復に貢献した公民権活動家で弁護士のウェイン・コリンズのドキュメンタリーを執筆・監督しています。

カート・カナザワは、ロサンゼルス出身です。ジュリアード音楽院、コロンビア大学、ハーバード・ウエストレイク大学を卒業し、『粉々になった生:スタンリー・ハヤミの日記と手紙』では表題役のスタンリー・ハヤミを演じています。俳優としてのキャリアは、ミラノ在住時に出演したイタリアのドラマシリーズ『Provaci ancora Prof! (Rai 1)』から始まりました。また『グレイズ・アナトミー』にも出演しています。もともとオペラ歌手で「ニューヨーク・タイムズ」や「タイム」誌などでも紹介されています。英語、日本語、フランス語、イタリア語、スペイン語の5カ国語に堪能で、50冊以上のオーディオブックのナレーターやディレクターとしても活躍しています。カートの祖母は、第二次世界大戦中に活躍したことから「ハワイのフローレンス・ナイチンゲール」と呼ばれているシメジ・リュウサキ・カナザワです。
 


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