即日発表 - 2025年04月03日

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JANM

人文科学、博物館・美術館、図書館の解体、 国の歴史の消去を非難します


注記:JANMの展示施設は改修のため休館しています。JANMのそのほかの施設や
館外の会場でプログラムは継続して参ります。詳細はjanm.org/OnTheGoをご覧ください。
 

全米日系人博物館(JANM)は、全米人文科学基金(NEH)、博物館・図書館サービス協会(IMLS)など、多様性と民主主義の柱となる組織を計画的に解体し、有色人種、女性、LGBTQIA+、その他の社会的に周縁化されてきたコミュニティーの貢献を抹消しようとする動きが続いていることに深い懸念を抱いています。

政権は、NEHを標的にし、職員や助成金プログラムの削減、すでに授与された助成金の取り消しを企図しています。 政府効率化省は、70~80パーセントもの職員削減と、前政権下で交付された助成金のうち、全額が拠出されていないもの全ての中止を勧告しました。

行政命令「連邦官僚主義の削減の継続」で挙げられた解体対象の7つの独立連邦機関のひとつにIMLSが入っています。IMLSは助成金交付、研究、政策立案を通じて、全米50州および米国領内の博物館、図書館、関連組織の支援、推進、強化に取り組んでいます。IMLSは全職員を一時的に無給の休職扱いとしました。政権は、博物館に対する18億ドルの連邦資金に支えられた891件の助成金の取り消しを計画しています。

「アメリカ史に真実と健全さを取り戻す」という大統領令は、スミソニアン協会や内務省管轄の記念碑、記念館、彫像、標識などを通して、アメリカの歴史がどのように語られるかを変更することを目的とするものです。この大統領令は、これまでの超党派で研究に基づく総合的なアメリカの歴史を、アメリカの不正や過ち、暗い歴史の章を省略した、誇大な単純化した語りに置き換えることを目指しています。

「私たちは、より公正で公平な未来に向かって歩むこの国の歩みを逆行させることはできません。 JANMのような博物館は、若い世代が複雑な問題と向き合うための教育の機会を提供します。 社会的な義務感を喚起し、民主主義を守り、共感を育むための行動を促します。 JANMでは、日系アメリカ人の歴史の複雑性を積極的に受け入れ、尊重しています。日系アメリカ人の歴史は、私たちの国の歴史の一部であり、国を形作る上で大きな影響を与えてきたものです。スミソニアン協会の第14代長官であるロニー・G・バンチ三世が当館で講演した際、氏は『国の真の強さは、過去を見つめ、そこから学び、その過去を基に、異なる未来を指し示すことにある』ことを私たちに思い出させてくれました。私たちのそうした活動を支えてくれている連邦機関の解体が広く行われ、歴史の全面的な抹消が試みられることは、より公正なアメリカを実現する助けにはなりません。歴史は、検閲や政治的イデオロギーに屈することはありません。歴史は批判的思考によって発展し、新たな証拠や解釈の上に成り立ちます。また、それは誠実でオープンな対話と、過去が現在と未来を形作る過程についての理解を深める努力が必要です。私たちは、このミッションを実現し続け、歴史の教訓を未来に伝え、多様性に富んだ物語や語られることのなかった歴史に光を当て続けていかなくてはなりません」と、アン・バロウズJANM館長兼CEO。 

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全米日系人博物館(JANM)について

1985 年の設立より、JANM は日系アメリカ人の経験を共有することによって、アメリカの民族的・文化的多様性への理解と認識を促進してきました。ロサンゼルスのダウンタウンの歴史あるリトルトーキョー地区に位置する JANM は、第二次世界大戦中の日系人の強制収容の苦難から得た教訓が忘れられることのないよう、公民権の擁護を目的とする中心的な存在であり続けています。スミソニアン協会の加盟館であり、「アメリカの文化財」にも選ばれているJANMは、伝統的な博物館の枠を超えたハイブリッドな施設として、歴史の中心であると同時に、芸術の中心でもあります。日系アメリカ人の声を伝えるとともに、全ての人々が自らが受け継ぐ価値や文化を探求できる場を提供しています。1992年の一般公開以来、JANM 館内では 100を超える 展覧会を開催するとともに、 40 の展覧会をスミソニアン博物館やエリス島博物館などの全米各地、ならびに日本や南米の主要な博物館に巡回させました。JANMの展示施設は2026年後半まで休館中ですが、その他のJANMの施設や各地でプログラムを実施しています(janm.org/OnTheGo)。JANMの最新の情報は、janm.org をご覧いただくか、ソーシャルメディア@jamuseum でフォローしてください。